・2005年 9月 26日 解放新聞掲載
1
敗戦後 60年 、「女性差別撤廃条約批准 」から20年 、男女雇用機会均等法 から20年 、そして1995年 北京 でひらかれた「第 4回 国連世界女性会議 」から10年 という節目 の年 を迎 えた今年 、2月 8日 から3月 31日 まで米 ・ニューヨークの国連本部 で「北京+10 」会議 が開催 された。目的 は北京会議 で採択 された行動計画 、女性 と貧困 、女性 の教育 と訓練 、女性 にたいする暴力 など12分野 にもおよぶ行動計画 の実施状況 の報告 と今後 の課題 の討議 である。
また、今回 の会議 では政治宣言 と10本 の決議 が採択 された。女性 ・女児 とHIV 、女性 や女児 の人身取引 にたいする需要 の撤廃 、女性 を差別 する法律 に関 する特別報告者設置提案 、国 の政策 および計画 へのジェンダーの視点 の主流化 、インド洋津波被災地女性 の支援 などの決議 である。今後 は、この決議 を日本政府 に実行 させていくことが重要 だ。
2
2003年 の「国連女性差別撤廃委員会 」では、次回 (2008年 )日本政府報告書 にマイノリティ女性 の労働 ・雇用 ・健康 ・教育 ・暴力 などの項目実態 をデータとして反映 するように勧告 が出 された。
私 たちは、この勧告 を活 かすためにも、まず被差別部落女性 の実態調査 が必要 であると段階的 にとりくみをすすめている。
昨年 の第 49回 群馬全女 では、男女共同参画局長 と同参画局議長宛 に「マイノリティ女性 に関 する施策立案 と実態調査実施 」要請 ハガキを送 った。また、今年 1月 の第 50回 鳥取全女 では、アンケート調査 にとりくんだ。現在 、1405人分 のアンケートのデータを集計中 で、来年 にはアンケートの分析結果 が報告 できる。しかし、今回 のデータは、アンケート調査対象者 が全女参加者 を中心 にした活動家 のため、被差別部落女性 の実態 を直接反映 したものとはいえない面 もある。
3
今後 は、実態調査 に向 けた検討 ・論議 を深 め、いろいろな意見 を出 し合 い、実態調査 の必要性 を理解 し、まず、自分 たちで実態 を明 らかにしていくための体制 づくりにもとりくんでいく必要 がある。
さらに、こうした私 たち自身 のとりくみと合 わせて、次回 の日本政府報告書 に被差別部落女性 をはじめとしたマイノリティ女性 の実態 を反映 させ、施策 の推進 や具体化 をすすめていくために、政府 によるマイノリティ女性 にたいする実態調査 を実施 するよう強 く迫 っていかなければならない。
今 、世界中 の国 ぐにが、21世紀 を男女平等社会 にしようととりくんでいる。男女 ともに自分 の持 つ能力 を十分 に発揮 できる社会 、社会参加 、家庭参加 、地域参加 できる男女平等社会 の実現 に向 けた具体的行動 が求 められている。
男女平等社会 の実現 は、部落解放運動 にとっても重要 なとりくみになっている。
|
|